“やってみる”ことで“有難さ”がわかる


一昨日の夜、一頭分まるまるのホルモンをさばく機会があって。
なかった部位もあるけど、全部で25kg分。丹波市内で育った牛。

心臓や腸、肺、動脈、喉etc。

基本的に、やったことないことには出来る限り手をつけてみたいタチでして。
やってみないと、そもそも自分が出来るのかも含め、大変さだったり有難みがわからないから。

例えばの今回。

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ホルモンがもともとどういう状態になっていて、普段お店で食べているような状態になるまでどれだけ手が加えられているのかがよ~くわかった。

最初の下処理(解体後ホルモンを取り出して洗浄、部位ごとに切り分ける)は済ましてくれていたものの、その下処理までやるとなると、なかなか一般家庭とかそんじょそこらの設備であれば、匂いが移ったり衛生面の問題等がでてくるので手がつけにくい。

ホルモンに関しては、自分がただ単純に、個人的に食べたいだけなのであれば、正直もう出来上がってるもんを買ってしまうかな。
仮に、自分でさばくのであれば100円で仕入れられたとしても、300円とか400円ぐらいであれば買っちゃう。

捌く手間、気にしなければいけない匂いや衛生面、捌いたあとの洗浄、捌いたものの保管etc、考えるとその値段で買えるのであれば感覚としては“有難い”となる。

やっぱホルモンは、スーパーとかで買ってきた肉を切り分けるレベルとは全然違うかったなあ。
包丁もそれなりのものがいるし、まな板も一般家庭用では大きさが全然足りない。

普通の肉と違って、皮がある部位は剥いたりする必要もあるし、筋が固すぎて切れ味の悪い包丁では切れなかったりするし、表面だけが切りにくいけど中身がぷよぷよだからまっすぐ切りたくても切れなかったりとか。
例えば肺とか。中に管が通ってるからその管を取り除きたいと思ってもどこをどう通ってるのかよくわからなかったり。

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“なにこれ?どうなってんの?はっはーん、こうなってんのか!”の連続でした。
いい経験だったほんと。

今後、ホルモンパーティーとかがっつり消費するイベントとかを用意できればもっかいやると思います。25kgってね、一人300g食べても80人分超えてくるもんね。

でも、自分でさばくから普段食べられないような切り方もできる。
ホソ1m焼きとか、まるごとハツ焼いて食べるとか笑
色々できるからいい。

こないだやった魚のさばき方講座の時と一緒で、まるごと仕入れるから堪能できる点もある。
↓↓
http://iguchihajime.com/?p=797

こういう貴重な経験は出来るだけ独り占めしないで、興味のある皆さんにもやってもらえるようにしたいなあ。

いずれ鹿か猪の解体ワークショップをしたいとも企んでおります。時期未定ですが、確実に一度、やりたいと思ってます。

食に関して、こうやって自分の手でやってみるというのは、ほんと有意義だと思いますね。
“出来合いのもの”が“出来合いのもの”になるまでの苦労が見えるので。

スーパーとか市場で目にする食物につけられている値段の意味が、わかるようになるかもしれませんね。

やってみないとわからないことが沢山あるわけです。
相手の立場に立ってみないとわからないことが沢山あるのと同じ理屈なのかもしれません。

なんでもできるスーパーマンならいいんですけど、そんなかっこいいもんじゃなくて、単純に不器用な訳です僕は。
やらなくても何でもわかっちゃう人がうらやましいんですよ。
でも、自分もなんでもできるようになりたい。だから、なんでもやってみる。やってみたいと思うんですね。

皆さんもやってみたいことがあれば是非話を持ち込んできてください。
ご一緒できることはがんがんやりましょう(☆`・ω・´)b

ちなみに僕は年内にあと三つ、やっておきたいことがあります笑