無意味な抑圧
急遽昼から代打で神戸へ。
県庁まで片道1時間半。往復3時間。一日の労働時間が8時間だとして行って帰るだけで半日潰れる。移動だけで半日潰れる用事というのは、我々一民間人の感覚からすればよほどの事じゃないといかない(いきたくない)案件ということになる。兵庫県全体の集まりというのは時に費用対効果の面からして本当に集まる必要があったのか疑問に感じることが多々ある。
例えば、基本的にもう話す内容が決まっていて、特に異論がなければそのまま解散するという会議。もはや会議にもなっていない。そうなら、事前に資料を参加者に送付し、特段異論があれば開催でいいのに、何の体裁の為なのかいちいち集まる。その何の為かわからない体裁の為に集められる地方側のうっぷんはどこで消化すればいいのか。丹波市から県庁までは1時間半で済むからまだいい方で、新温泉町とかおもっきり対反対側にある日本海側からの参加は丸一日仕事になる。俺だったらもうよほどのことがないと行かない。それでもちゃんと毎回来てる日本海側の職員さんたちはすごいなと尊敬する。兵庫県には29市12町ある。交通費と人件費だけで考えても一回集まるだけで相当のお金がかかる。一年間で繰り広げられるこの会議数分の金だけでも、全自治体と県庁を繫ぐテレビ会議システム導入費くらいはありそうなもんである。オンライン上で資料共有したらペーパーレスになるし。経費削減。
今回は半分SNSの使い方講座みたいな感じやって、市の職員さんに一生懸命レクチャーされてた訳ですが、どこか空振りしてる空気感がずっと漂っていて。多分その真意はきっと、“市の職員はSNSを日中触れない”ってなってる職員さんが多いからじゃないかと思う。
facebookやline、instagram、twitter等、市の職員は日中は“公務”の時間であり、私的なものであるSNSを投稿したりするのは職務違反だという空気感が根強い。丹波市もそう。この理由で地域おこし協力隊も日中facebookへの投稿したらダメって担当課から禁止されている人もいれば、暗黙の空気で投稿しちゃダメという空気に負けて利用していない人もいる。facebookは地方においてかなり優秀な“無料の広報媒体”であるが、禁止されている自治体が目立つ。そのことを講師さんらは知らないのか、SNSの本質はコミュニケーションツールだから双方向にやり取りして云々みたいな話をされる訳だが、“いやいや、あのな、そもそもSNS使えへんねやわしんとこ”という無言の反応がピリピリ漂う不思議な、違和感バリバリの時間だった。
実際のところ、公務の時間でもSNSを使いまくっている職員さんは全国にも沢山いる。なので全国的に法的にダメな訳じゃない。でも、自治体によっては禁止していたり、暗黙の理解でSNS=私的なものとして使ったらあかんという空気があるという自治体もある。とりわけ、なんでか兵庫県はダメという感じのところが多い。地域おこし協力隊に関しては意味不明で、特に個人事業主として市からの委託を受けている形式の協力隊員においてそうした行政職員と同じ環境を強制していたり禁止したりする自治体については法的にアウトで協力隊員から訴訟起こされたらそれ負けるんちゃうんという感じでもある。そういうよくわからない抑圧、禁止の空気が蔓延している。
だから、まず何よりも担当者である行政職員がいかに気持ちよく動けるようにするかという環境作りが先に必要で、その為に県や国が介入してでも無意味な抑圧環境を壊してもらいたいところ。ほんとね、意味わからんのがいっぱいあるから。そういうのん、なんとかしてほしいところなんやけどな。