選挙結果のご報告


選挙応援してくださった皆様

遅くなりましたが選挙でのご支援、本当にありがとうございました!

984票で落選、次点の1151票まであと167票という結果でした。敗因は100%、井口元の力不足(時間不足含めて)でした。本当に、不甲斐ない結果で申し訳ありませんでした。

ただ、個人的にはもう思いつく限りできる限りのことをやった結果ですので何も悔いはありません。

 

直接話せていない方もいらっしゃるので結果について説明しますと、

984票という数字は、ほぼ事前の票読み通り(電話や直接で一票いれるよと言ってくれていた数)の数字でした。

ここからwebサイトやfacebook、youtube、応援してくださった皆様が送っていたline送信先、井口(および後援会長)の直接話できていなかった地元票等、いわゆる“浮動票”がどれだけ拾えているか?が争点でしたが、ほぼなかった(あっても50~100程度ではないかとの予測)という結果でした。読みの甘さ含め、力不足でした。

ほぼなかったといえば、選挙期間一週間のwebサイト(iguchihajime.jp)のアクセス回数も100回程度で、ほぼ知り合い、身内しかみていないと言える件数でした(選挙チラシや市広報、丹波新聞の有料広告でもサイトへ誘導されていました)。

他の候補者陣営、ニュース、選挙からここまでで伺った話諸々含め、丹波市の議員選挙事情に語弊を恐れず一旦結論を出すと、

“丹波市は老若男女問わず村型選挙※が根強く、とにもかくにも直接的な挨拶周りと電話だけが票になる地域”だったなと。いい悪いは横に置いといて。

ただ、そんな中僕のような実際の血縁や支持基盤がない存在に約1000票ついたというのはやはり、今を変えたい、次に繋げたいと感じている人が確実にいて、僕個人にというよりは票にはならなかったとはいえ色んな手段で説いてきた政策や考え方、今後の向かうべき方向性を理解して結束した1000票だと感じています。

その点、結果論ですが、選挙を通じて途中から新しい政党といいますか派閥といいますか、そういう空気感がありました。

 

脱村型選挙、本当の意味でちゃんとした民主主義的選挙(自分の意志で候補者を選び自分の意志で投票へいく)、ちゃんと“票をいれる候補者=応援につく候補者”になれる風土作り等、この1000票はこういった方向性を強く願う人が多かったなと感じています。僕は議員にはなれませんでしたが、これから先自分より若い世代を議会に出す為の土台作りには繋がったと思っております。

加えて、本当に今回の井口陣営はみんな優しく、だれももめることなく、選挙最終まで微塵もストレスなく必死のパッチで走り抜けれたのは応援してくださった皆様のおかげでした。候補者側からすれば何も文句ない、自慢の、最高の陣営でした。

よその陣営や他の部外者から見たらとても甘くだから選挙に勝てなかったといわれるものかもしれませんが、自分より若い世代を出したいと思っている僕としては、自分より若い人たちには道理もなく頭下げまくり無理をお願いしまくりうざがられまくり余計な迷惑かけまくりどん引きされまくりながら行う選挙活動はどうしてもしてほしくないですし、そう思うからこそ自身も考えられる選択肢の中で悪手だけは避けようと思っていた次第です。

『選挙は勝てば官軍負ければ賊軍なんや』『勝たな意味ないんや』とこれまで幾度となく言われてきましたが、その台詞は自分が言われるところで終わらせたい。次に繋げたくない。

『自分よりも若い世代を出したい』というその若い世代はどういう人を想定しているか?と言われれば、竈門炭治郎くらいまっすぐでピュアな人物像を想定してますので余計に。丹波市をよくしたいというその気持ち一本で通したい。

今回のような陣営なら、今回のような選挙活動なら、僕自身も気持ちよく年下にも、それこそ自分の子供にも『選挙出ろよ』と言えそうです。

議員枠は現状20人ですし、老若男女、いろんな立場、いろんな考え方でもって多様な顔ぶれで構成される方がいいと思っていますので、こういった考え方で次に繋いでいく活動は、機を伺いながら実施していければと思っています。

ここでは語り切れない全てをマル秘の“井口レポート”にしたためておくことにします。

 

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※村型選挙について余談。

正直、村型選挙という言葉は定義があいまいで、口にする人によって定義が違う気さえしますが(定義するなら“市になる前の町時代からやってきている選挙のやり方”でしょうか)個人的に思うのは、僕のやってたことも見ようによっては村型選挙だったんじゃないかなと。

ただそれが丹波市全域であっただけで。知ってる顔を議員に出したい、友達くらいの距離感の人のほうが話聞いてくれそう等、きっと元々、村型選挙も最初はこういった感覚から始まっていて、それが長年続く中でやり方だけがきっちり遺ってきたことで今の実態と歪んできたことが今『何か違う』と感じている人の内にある不自然さに繋がっただけなんだろうなと理解しています。

そうすると、脱村型選挙というよりは、『ちゃんとした元の村型選挙に戻そう』だったのかもしれないなと。

 

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毎回選挙を通じて思うのは、『群盲象を評す』というやつだなと。

誰も、きっと見当違いで頓珍漢なことを言っていなくて。みんな正しいことを言っている。ただ、全体から見ると一部分だけが正しい。

この、丹波市が抱える構造的な問題を、体感的に把握できるという側面からすれば、やはり選挙に出るというのは意義がある。

木を見て森を見ず、にならないように。

 

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クラウドファンディングも。本当にありがとうございました。

70万のうち、市外から333,500円(47.6%)、同じ年以下の人からの寄付額が485,000円(69.2%)。

ほぼ、顔が浮かぶ人ばかりに支えれたこと、本当にうれしく思っています。僕の同年代以下からの寄付の方が多かったのも、頼もしさと未来を感じさせる結果でした。

前回も含め、正当なプロセスを経て実施すれば法的にも問題がないことがここに実証できましたので、丹波市以外の地域の皆様におかれましてもここで得た知見を共有し、お役に立てるのではないかと思う次第です。

寄付いただいた方々には精算が完了次第必ず、収支報告させていただきますので今しばらくお時間ください(ざっくり見た感じ今回は20~30万程赤字になりそうです)。

 

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選挙期間の1週間で、歩いた距離66.2km。歩数にして83551歩(厳密にいえばスマホアプリで算出しているので持ち歩いてない間を考えますともうちょっと歩いています)。

この間、丹波市内の道路上のゴミを拾っていたんですが結局、45Lのゴミ袋一枚がパンパンにならない程度のゴミしか落ちていない=丹波市はめっちゃクリーンであったという事実が判明しました。実際、どれくらい拾っていたのかと言われますと、歩いている間に目についたゴミは片っ端から拾っていましたし、車で移動中でも道路上に落ちていたゴミは路駐して拾ったりしてたくらい相当拾ってました。

『コロナ渦やし“候補者=選挙期間中丹波市内の人の中で最も不特定多数の人と触れ合う人=コロナを媒介する可能性高い人”だろうから、握手する代わりにゴミでも拾うか』という気持ちでやってみましたが、実際とても丹波市がクリーンだった事実が判明したのと、できるだけ歩いたことで車に乗っていると気づけない、きっとその集落の人にしかわからないであろう綺麗な風景に巡り合ったりできたことで知らなかった丹波市の魅力を発見できた気がしています。

 

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これからのことは年明けからゆっくりと考えていこうと思っていますが、諸々今のままではあかんということだけは重々理解しました。

良くも悪くもこの8年間の丹波市生活に色々見切りもつきましたので、根本的に見つめなおし、気持ち新たに1から出発しようと思います。

また次の選挙でるのか?と聞かれますが、元々今回まで(42歳まで)と決めていたのでここからは最強の後援会長を目指して動いていく所存です。

立候補に向けて準備する=ずっと民間での仕事に集中できない(本気が出せない)というジレンマが存在することも大きな理由です。

今回、議員になって最もやりたかったこととして議会改革があります。大きく三つ。

◆議員数を減らし減らした分議員報酬を上乗せし、議員だけで生活していけるようにすること

◆議員憲章の緩和

◆選挙タイミングを11月→4月にずらす

丹波市の議員報酬は、兵庫県下の市区町村では下から数えた方が早いほどの報酬の低さ(2019年では県下の市でワースト2)で、おまけに議員になると議員憲章(議員たるものこれしちゃダメという規定)が強すぎて市が絡む仕事はできない等制約があります。

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201901/0011969980.shtml?fbclid=IwAR0H3vq_UpgOLXXJk9jp2X7_GCjIbZ2amqlnd2xYdVBW1EuK3oVmM5QOiD8

議員報酬は会社でいうところの売上で、経費込みです。一生懸命議員として活動すればするほど年収が減る仕組みでかつ副業が超しにくい、ということです。議員として真剣に職務を全うされている方はいとも簡単に年収300万を切ります。

◆丹波市議会議員政治倫理条例(議員憲章とか言ったりするやつです)

https://www.city.tamba.lg.jp/reiki/reiki_honbun/r394RG00000021.html?fbclid=IwAR2_5tnUyI0Tw9IXbs4zOGZBEVj8UHAOy6mpc5si2Yb8s7fblhk8QOy1ZqM

民間で丹波市のことを考え、丹波市が抱える課題を解決に向けて取り組もうといった事業をやればやるほど、当然ながら市の課題解決に向かう話なので市と協力してやっていこうとなることも多い訳ですが、そこで事業が市と絡んでいると議員になれない、議員になるなら手放さないといけない(経営権から離れないといけない)とジレンマが生じます。

自分よりも若手が出てきてほしいとなれば現状大半が市内外の企業で働く“普通のサラリーマン”です。行政の支援を一切受けることなく事業が順風満帆に経営できていてかつ自分の手を動かさなくてもしっかりと事業が回っていくだけの経営基盤を持つ人なんていうのはそもそも少なすぎるのです。

僕自身も相当あちこち迷惑をかけ、相当支援されて出てました。自分一人の力で出れるというのは相当類まれな天才か恵まれた環境が必要になります。
なので、せめて仕事としての収入面という側面からみた際に、このハイリスクローリターンな環境を改善しておいてあげたかった次第です。

また、選挙タイミングの件は単純に、新人にはいきなり12月議会から始まるのが相当難しいからです。

議会は通常6,9,12,3月と行われますが、3月には『4月以降の翌年度はこの事業と予算でいこう』と決めるタイミングで、12月もそれなりに話が固まりかけているタイミング。そこでいきなり賛成か反対かと問われても無理があります。なので、年度初めに選挙、新体制に切り替える方がスムーズなんじゃないかと思っています。

ただ、これらはもう自分の手で実現することはできませんので、僕は別の形での支援を模索しようかと思います。

 

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今回、いろんな人と話す中で印象深かったのは今年18歳になった子が初めての選挙で誰をどう選んだらいいのかわからないということでyoutubeでも回答した件。

https://www.youtube.com/watch?v=l1Cy8cqHNXc

『全23人の候補者がどういう人で、どういう考えをもっていて、何をなそうとしているのか。それをどうやったら知れるのか?』

と、18歳なったばかりの子から純粋で素朴な疑問として寄せられた訳ですが、どう考えても難しい。

選挙期間は1週間。公職選挙法で定められている通り、選挙期間より前に選挙活動したら事前活動とみなされ違法。なので、選挙期間に突入しないと全てが公にならない(厳密には選挙前にも後援会活動はできるがその話はややこしいので割愛)。

全候補者の詳細が見比べられるのは各社新聞の記事。それでも実際150文字までとか、なんなら40文字までとか制限があって、候補者側としてもすべてを書ききれない代物。あとは市の広報と有料の新聞広告くらいでしか、全候補者の一覧的なものが存在していない。

全候補者がwebサイトを用意している訳でもない、じゃあ全員の選挙事務所いって直接話聞く?本人に会えるかどうかも怪しいし現実味皆無。選挙事務所に電話する?その電話番号はどこに載っている?不明。
せめて選挙チラシもらいにいく?でもそれも全候補者が必ず用意するものでもない。
等々

そもそも、丹波市内のオトナの有権者も、全23人の候補者全ての情報から投票先を判断していない。99%以上の確率で。

そんな中、『自分で調べて自分のこの人やと思う人に投票したらええよ』といったような台詞が相当な無責任に感じる、という親側の苦悩。

そうなってくると結局、誰にすべきか親に相談し、親がもうこの人にしときといえばその人になってしまうんだろうが、果たしてそれでいいのかと問われれば、きっとすんなりいいと言える人の方が少ないんじゃないかと思う。

でも、選挙を通じて思うのは、オトナも皆が皆、自分の住んでる地域の政治を理解しているかと言われればそうでもなかったりするなと。

実際にこれまで言われたことの中でも、

現行の公職選挙法はおかしい!と言われてもそれはどっちかというと国政にいわなあかんことやねんけどなとか、

無所属やったら何にもでけへんぞ!と言われてもそれは丹波市は二元代表制で国会の議院内閣制とは違うんやけどなとか、

政策はなんや!公約はなんや!と言われても多分その求められてるテンションの方は議員候補の方ではなくてきっと市長候補の方やねんけどなとか、

正直思うところも沢山あって。

 

大人がわかってないことを、子供にわかれと言うには無理がある。

大人が興味もっていないことを、子供に興味もてと言うには無理がある。

政治に無関心である人が多いとはよく言う話ですが、無関心で居ててもいいけど近い将来無関係でいられなくなるのが政治の世界。特に。丹波市含め地方は。

選挙期間中、個人演説会(という名の座談会)で、僕の親世代の方が『こうした若い世代の人たちと腰据えて政治について語れる機会はとても斬新で意義を感じる』といったことをおっしゃってくださってました。それでも4年に1回。おまけにその1回は1時間。35040時間(4年)のうち1時間しか本当に機会がないのだとすれば、その1時間でどれだけ興味を持てても忘れ去るには十分過ぎる時間が流れていることになります。

政治について話す機会が絶望的に足りてないのだとすれば、選挙云々抜きにして、民間から創っていく必要があるんだろうなと。

 

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最後に。
選挙前から家族内で風邪が蔓延していて、期間中は気合ではねのけてましたがついにもらい、先日には声がでなくなったり。

おまけにパソコンもいかれて(頻繁に落ちる現象が継続中)てんやわんやしておりまして連絡や返信等遅れておりますこと、誠に申し訳ありません。

とにもかくにも、選挙の事後処理と仕事に追いついてから、これからのことに動こうと思っています。
以上です。

 

応援してくださった皆様、重ね重ね、本当にありがとうございました!
今後ともよろしくお願いいたします。