今、集落が本当にすべきことを考えてみる


朝起きたら家の周囲は雪国。

雪国

完全に全てがホワイトアウト。積雪30cm程。丹波にきてからこの積雪具合は初めて。

家の雪かきをしたところで目の前の道路からこんな感じなので、雪かきする気持ちも失せ、歩いて会社へ向かうことに。Google先生によると、自宅から会社までは約2.7km。2.7kmといえば吹田市の実家から豊津駅までくらいの距離感。街中の距離感と田舎の距離感の違いは毎度のことながら全然違うことにびっくりする。

誰も歩いていない雪の上はさらっさら。スノボでもできるんちゃうかってくらいの積雪。
ずっと丹波にいる人に聞いてみても、このくらいの積雪は10年に1回あるかないかの雪らしい。

会社についてから界隈を散策。

神社

村にある一宮神社境内の木が雪の重みで折れていた。えらいまあ、豪快に折れてた。

冬の間も葉を残す杉や檜といった針葉樹は、ちゃんと生育していないとこうした雪の重み等に絶えられない。ちゃんと間伐等手を加えていないと、有事の際に大惨事になってしまう。

ちょうど暇だから、ちゃんと考えてみよう。

現在みんなの家がある集落は約30世帯で、115人が住んでいる
現時点で65歳以上が40人で34.7%。これが10年経つと65歳以上が増えてついに限界集落(50%以上が65歳以上)を迎える試算となっている。10年経ったこの時自分は44歳。子供は11歳。

ほぼ子供が帰ってこない現状と、80歳ぐらいまでしか草刈り等の日役ができない状況を考慮しつつ、10年間でざっくり10世帯がなくなったとして20世帯。そうなると日役の負担が3割増。治める自治会費も3割増。

上記のように人が全く入ってこないと仮定すると、やらなきゃいけない村仕事が増えて金銭的負担も増える。
現時点で丹波市はあと3年で赤字になるっていってる状況でもあるので、過度な行政サービスは金輪際期待できなくなるし、期待できないどころか納める税金が上がる可能性もある。極論、金の問題とやらなきゃいけない作業増の二つが、集落維持に問題になってくる。

そうなってくる前に出来ることはもう極論2つ。

◆やらなきゃいけない村仕事を減らす・なくす・楽にする方法を編み出す

“昔からずっとやってきたことだから”という行事や作業のうち、本当はもう実際問題必要ないと思われるものをなくす、減らす。もしくは楽にする。例えば子供の為にとやってきた神輿がもう担げない、担いでも子供自体がいないということになるのであれば、担がないようにするか、子供がいるならもはや人力で担ぐのをやめるかとかっていう手段になってくる。
草刈りがもうやりきれる人がいないということになれば、他から草刈りをやってくれる人にきてもらうか、諦めるか、最強の草刈り機を導入するかという感じになってくる。

◆集落で金を儲けて自治会費を減らす、もしくは払わなくていいくらい集落そのものが儲ける

どこの集落でも、ほぼ“儲かる仕組み”がない。例えば1シーズンでも全国から観光客が押し寄せてくるといった観光スポットがあれば話が別だが、特段そういったものもなく、ただただお金がでていく一方の仕組みしかないのであれば、住めば住む程お金がでていってしまうのであれば、お金がでていく分以上のお金を稼ぐ必要に迫られてくる、必然的に。

この二つに着手しようと思うと、根本的に解決しないといけなくなってくるのが自治会の仕組み。
1年間で最も人がたくさん集まるというのが4月の自治総会だけで、おまけにそこで1年間の行動計画を立てるっていう状況下では、新しいことを始めようと思ってもたった1回しかなかったらもはや決められるものも決めきらない。決めきらないのであれば新しい仕組みを作るしかない。

そんな新しい仕組みを作って動かそうと思うと、かなり融通の利く仕事をしているか、かつ集落界隈で仕事している人でなければ関わりたくても関わり切れない。

そうなると、今、この瞬間からやらないといけないことは移住者を増やす(これ以上集落から人を減らさない努力をする)ことと、集落内もしくは近くで働いていける(暮していける)人を増やすこと。この2点が今後、集落を維持、発展していくのに最低限必要な事項ということになってくる。

その為にまずはこの1年、何をしていこうか、というのが、目先の宿題だな、うん。

それを、やろう。