数字の裏側


先日、北近畿経済新聞さんの記事で、丹波市が北近畿で最も移住者の数が多いなんていう記事を出してはりましたね。

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色んな反応をいただく中で、ちょっとこの数字のことで、勘違いしてはる人もいるなあと思ったので、ちゃんと言っておきたいと思います。

移住相談窓口って、何してんの?と言われれば、移住に関する色んな相談を受けております。
住む家のこと、村のこと、仕事のこと、車のこと、子育てのこと、等々。
電話やメールで終わることもあれば、直接会って話したり、たまに大阪とか神戸とか東京とか別の場所で相談に乗ることもあれば、直接丹波市にお越しになられた際には我々相談窓口で話すこともあれば電車で来られたら駅まで迎えにいって市内を一緒に巡ったりとか。
仕事が決まるまでの間うちに住ませてあげたりとか、車がないねんいう話になれば車屋さんに代わりに相談しにいってあげたりとか、まあそんなこんなでやってます。

相談窓口とはどういう仕事かと言われると、端的にいえば間接部門(又は非生産部門)です。
会社でいうところの人事担当者みたいなもんです。人事担当者だけで会社に入社することを決める人なんかいないでしょ?
(たまにいますけど笑ドン引きですよね。人事がよかったから入社しました!とか。一緒に働くこともないのにね)

我々相談窓口のおかげで移住者の数が増えた!とか、おしゃってくださる人には大変申し訳ないといいますか恐れ入りますが、それはまあ残念ながらないと思います。
あくまで決め手にはなり得ないので。相談窓口がどうこうというのは。所詮人事なんで。基本はパスするのが役目です。
(もちろん、営業や広報としての役目も担っているので、そういった活動をしているのは事実ですが、今回はそこの話じゃないです)

通常、住む家があり、働ける仕事先があり、生活に必要な車を手にして初めて、移住が決まる訳ですよね。
この移住者の数字は、それだけの数、地域側に受け入れるだけのキャパがあった、ということです。

我々が空き家を所有してる訳ではないです。なので、空き家を提供した人がいるから、提供することをよしとした人がいるから移住できた訳です。
我々が仕事を提供してる訳ではないです。なので、仕事を提供して給料等を出す人がいるから、移住できた訳です。
我々が田んぼや畑を所有している訳ではないです。なので、田んぼや畑をよそからくる人に貸してOK、買ってOKとすることをよしとできた地域があるから移住できた訳です。

ちょっと、勘違いされると困惑してしまいます。

もちろん、できる限り精度の高いパスを出し続けることは常に努力してるつもりです。
でも、こちらがどれだけ最高レベルのキラーパスを繰り出しても、最後、シュートするかどうかは僕らじゃないんです。
“打てーーー!!!”とどんだけ後押ししても、打つかどうかは本人次第です。ゴールを用意した側と、シュートを打った側がそろって初めて、劇的なゴールシーンが演出される訳です。

相談窓口を設けたから移住者が増えた=人事担当者の置いたから採用人数が増えた

本当に、そうですかね?
どうしようもない商品ばっか作って全く売れないような会社に、そんなに人が採用されますかね?むしろ切りますよね。
今までその担当者がいなかったのであれば、多少の伸びはあるかもしれませんね。でも、それ、続きますかね?

僕はこの記事を目にした瞬間、

『そりゃそうでしょうよ』っていう気持ちになりました。

それは二つあって、
1つはこの界隈で最も人口が集まっている京阪神から最もアクセスがいい等の条件面で丹波市がものすごく都合がいいというような側面があるのと、
もう1つは日々移住相談を受ける中で当然何をするにもここだけで完結する訳もなく、色んな人に会わせにいくことになる訳ですが、毎回連れて行く人が連れてこられる側からして必ずしもメリットがあるかというと全然そうでもなくて大体の場合がその瞬間だけみれば時間の浪費に終わっていく中、

『よーきたなあ。どないや丹波は?』といつもフランクに受け入れてくれる皆様がいて、
『仕事どないすんねや?なんやったらうちこいや』といつも気軽に声かけて拾ってくれる事業者さんたちがいて、
『なんかあったらいつでもゆうてこいよ』と温かく迎えてくれる人らに囲まれいる訳です。

どんだけの人がこの数字の裏に関わっているか。
どれだけの人がこの数字の裏で支えてくれているか。

丹波市が一番移住者が多いって?そんなもん当たり前ちゃうかなっていう気持ちで受け取りました。

先日も、とある移住関連のイベントをする際、こっちで勝手に組んだイベントでなんの知らせも受けていないままになっていたことがありました笑(ほんとすいません)

それでも、

『こういうパスは嫌いじゃないね』

とかいって、先にちゃんと受け取る準備をしてくれている人がいたりね、

前日に明日お願いしたいんですけど!と慌てて連絡を入れても、

『大丈夫や。ちゃんとおるさかいいつでもおいでな』

って抜群の安定感で受け取ってくれる人がいて。

そりゃあもう、当たり前の帰結だと、思いました。これは申し訳ないけど。

行政がどうとか、この相談窓口がどうとかは、所詮間接部門。直接部門がちゃんとそこにあってこそ。

これはもう、この丹波市においてここ一年間、関わり続けてくれた関係者各位の、それぞれが1人ずつ1人ずつ、丁寧に向き合ってきた数字の積み重ね。その、事実の数字。
もっといえば、我々みんなの家も別に移住相談窓口を受ける前からずっと発足当初からやってきたその積み重ねもあるし、我々が始まる前から何の支援もなくIターンとかUターンとかいう言葉が世の中を覆い尽くす前から移住し地域と連携しながらずっと粛々と受け入れてきた過去の積み重ねがあるからこそ。

移住を検討されている方はいつでもお越しください。
ストレートにお応えしますよ。

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