県に期待するもの
この日は篠山で、丹波市と篠山市と県民局の移住関係団体での会議。県民局がやってる還流プロジェクトなるもの。
落ち着いて考えてみたら、移住や定住やゆうてる我々が還流というものと足並みを一緒にするということは意味不明な話だなあという気がしてきた。如何に移住してきてもらうか、如何に定住してもらうかが基本的に争点な我々が、一旦来て出ていってもいいよ、一旦でて戻ってきてもいいよっていう還流を促すというのは、ごく一部でそういう人も居てもいいけど、大きな流れにしてしまうと目的とそぐわないような気が。そうなってくると還流を推進すべきなのは本当は観光課なんだろうな。
とにかく行政というのは縦割りであることを無駄に誇張もするし、まるで正当な理由であるかのように何かにつけて行政は縦割りだからという発言をする。1つの会社であればありえない問題発言であり、営業部がどんだけ嘘ついて契約とって来て問題起こしてもそれ営業部の仕業だからとかいうカスタマーサポートや社内の別部署のやつらがいたら最悪な会社であるのと同次元。
およそ県というものの存在意義がよくわからない。県があって有難いと思えたことはまだこれといってない。それだけ市区町村とやってることが被ってるし相互に作用しあわないし協力体制もあるようでない、完全に同じことをやっているのが二つある感触。およそ民間の一般人である自分からすればめんどくさいから一つにしてくれというのが率直な感想でもある。
兵庫県はかつてない勢いで人口が流出している。それも20~30代の若い人材で、全国屈指レベルの転出超過状態が続いている。
2020年のオリンピックに合わせてインバウンドを行っている京都や大阪に比べ神戸は何してるのかわからないし知らないしやっててもやってないのと同じくらい聞かないし出遅れ感が半端ない上に、かつては外国人が沢山いる港町というイメージも特に真新しい動きもなくもはや大阪の道頓堀あたりの方が外国人多いんじゃないかと感じてしまう。
遠方の福岡が最近たくさんの移住者が増えているなんていう話もよく聞くが、どう考えても産業がうまく人を引っ張っていて、ITならITで沢山の本社や支店を誘致していてメディアもそう捉えてPRがなされるので同類の人達が沢山集まってくる導線がうまく引かれているという感触を受ける。
前々から移住関係は会社でいうところの人事によく似ていると思っている。人事の力で人は増えない。人事は現場で欲しい人材を引っ張ってきてマッチングしていく機能が主であり、何人とれるかは会社の業績の状態や、投資なら会社が投資できる状態でないと人は引っ張ってこれないわけで、当然会社の経済状態に大きく左右される。
兵庫県に沢山の人を集めてきたいならまず近隣で言えば京都や大阪よりも様々な企業の本社があって支社があって、様々なスタートアップ企業があって等、およそ産業部分を充実、拡充していかないと絶対に人は増えないと個人的には思っている。社会人になってしばらくして、栄転の最終着地点として神戸という選択肢はほとんどないと感じているし、身のまわりでも最初は神戸界隈で働けていた人達もほとんどが神戸から離れてでていっている実感がある。働いてキャリアを積んで、出世して、栄転した先に神戸があるかないかだけで、事態は大きく変わっていくんじゃないかと思う。
もちろん、今のご時世、地方創生だかなんだかいっておけば国等からの補助金なんかも引っ張りやすく、様々な施策に地方創生を絡めていかざるをえない状態であるから、移住だ定住だという切り口の部署が乱立してくる訳だが、そもそも人口増加は移住定住部門のやるべき仕事じゃないことを根本的に理解しないといけない。移住定住部門にそんな機能を持たせればろくでもないマッチングを誘発しやすくなる。〇〇人採用したら給料があがる、昇格するなんていう制度で動いている人事部みたいなもんで、もたせちゃいけない機能や仕組みというのは絶対的に存在する。
本当にどうにかしたいなら、一回頭整理した方がいいと思うけどね。まあ今は、選挙で頭が一杯なんだろうけど。