丹波布の謎


昼からにいろの恵里ちゃんと一緒に青垣町の丹波布の技術者、大谷由美子さんのところへお邪魔。
色々話を伺いに&今企んでいることの相談に。

丹波布は手紬の糸をつくり、草木染して、それを織る。全て手作業で行われる。日本中探しても全ての工程を手紬でやっている織物はもはやこのご時世ほとんどない。理由は簡単、めんどくさいのと、全てやれるようになるまでかなりの年月がかかる。

昔は全行程を一人でやっていた訳ではなく、分業していたそうだが、今は分業してそれぞれが成り立つほど儲からない状況である為、全工程をある意味“一人でやらざるを得ない”という感じになってしまっている。一番時間がかかるのが“糸紡ぎ”。全体の8割がここに時間がかかるとのこと。

丹波布で織られた着物はその昔、普段着(野良着)として使われていたんだという話がある。
それが、実際問題、現在ではこうして全て手作業で行われる為、どうしても人件費が莫大にかさみ、一着どう見積もっても50万円以上する。とても野良着にはできない。

丹波布伝承館へいって、展示されている丹波布を手にとったことのある方はわかると思うが、かなりゴワゴワしている。とてもじゃないけど着物にして着心地がいいとは思えない代物。

ここで、大谷さんにお会いするまでに感じていた疑問が2つ。

1つ。
本当にあの丹波布は昔から存在している丹波布なんだろうか?ということ。
昔、丹波布の着物はその草木染や手紬の優しい質感により京都へ売りに出され高級な着物として扱われていたんだとか。そうなってくると、昔はあのゴワゴワした質感が高級とされていたのか、それとも実は売りにだされる代物はかなりふんわりしていたのか。当時もてはやされていた丹波布は今のあの丹波布なんだろうか?

2つ。
伝承館を卒業した人達のうち、丹波市で作品をつくって売っているとかいう人をなぜか微塵も聞かないが今どこで何してるんだろうか?

大谷さんに色々話を伺うことができ、ほとんどの疑問が解決。すっきり。
今回の話は、いつかどっかのタイミングでバシッと公にしようと思います。