十割蕎麦愛


十割蕎麦が好きだ。

厳密に言えば、そばんちの佐藤さんの十割蕎麦が好きだ。

その中でも、今日の佐藤さんの十割蕎麦は一口目から過去最高に蕎麦の香りがして一番美味かった。最高に満足した。。。いや、本当になんだか全身の力抜けるくらい今日は本当に満足した。蕎麦アレルギーを発症するまで食べようと心に誓いました。

一口に「十割蕎麦」と言っても、蕎麦粉と小麦粉の割合において蕎麦粉100%ですよ小麦粉0%ですよただ繋ぎに山芋使ってますという代物を十割蕎麦という店もあるし、蕎麦粉100%つなぎ一切なしといえど、その蕎麦粉の挽きの粗さによっても口当たりが変わる。佐藤さんの十割蕎麦は出来るだけ粗く挽いた粉を使うようにしている。それは結局、食べた時にしっかりと蕎麦の香りがするのは粗く挽いた粉の方が強く香るからだ。粗い粉は当然切れやすくなるし割れやすくなる。なので粗い粉と細かい粉を混ぜたり、最後麺を切るときに太めに切ってみたり、食べる時のツルっとしたのどごしと噛む時に感じられる香りとのバランスを見ながら常に試行錯誤されている。

個人的にはガシガシ噛むように食べる十割蕎麦が結局一番蕎麦の香りが感じられるので、太めの十割蕎麦が好み。
十割蕎麦というメニューを、個人の好みで打ち分けられたらすごい訳だが、それが佐藤さんはできてしまう。勝手に人間国宝にしたいくらい。