熊本出張一日目~無事に寄付完了~


資料作りに追われまくり、ここ数日睡眠時間がほぼ毎日2~3時間で過ごしてきた中、この日ほぼ始発くらいの勢いの電車で熊本へ。

昨年の夏の終わりごろ、地域活性化センターにお呼ばれして大阪で講演した際に、そこで話を聞いてくれていた熊本市の職員さんらがその翌日うちへ遊びにきてくれて、それから熊本市で講演してほしいという話になり、この日を迎えることとなった。

それにしても人口70万人もいる熊本市がなんでまたこんな7万人弱しかいないこの地域の話が役に立つのか?と思ったが、話を聞くとどうやら同じようなことが起こっているんだと。まあ役に立てるならいくかって感じになったのと、その後選挙でクラウドファンディングを行った際、奇跡的にお釣りが出てしまった為に熊本へ寄付しようということになり、まさに一石二鳥の熊本出張となった。

昼前に熊本駅に到着。当然ながら行きの新幹線内では爆睡。新大阪から3時間。案外熊本も近いもんである。

翌日に迫ったシンポジウムの告知の為、熊本シティエフエムに出演することに。
30分間の番組で、何の打ち合わせもないまま、ダラダラと適当にお話しさせてもらった。パーソナリティの高千穂さんと水野さんのおかげで気持ちよく世間話してる感覚で話ができた。いやあ、ラジオってパーソナリティ大事やなあ。めちゃ話やすかった。

それにしてもこの熊本シティエフエム。丹波市にも同じようにコミュニティFMが存在するが、歴史の長さも違うからめっちゃしっかりしてるように感じた。昨年、熊本市を襲った地震の際、多くの人が避難所生活を送っていた時、地元の人からのリクエストで各小学校の校歌がリクエストされた際、ちゃんと各小学校の卒業式等で児童が実際に歌った校歌を録音してあったものを流したんだとか。まじすごいね。全部撮ってあるのが。恐れいる。まさにコミュニティFM。

その後遅めの昼ご飯を食べ、熊本市職員の木村さんに熊本城を案内してもらった。

まずは市役所14階から全体像を眺める。遠目からでもいたるところが崩れているのがわかる。
熊本城は日本三大名城の1つで、周囲の城マニア野郎たちが“熊本城は最高一度はいくべし”といって五月蝿かった名城であるが、えらい深刻なダメージを負ってしまったのがよくわかる。

崩れたものの中には最近再建したばかりという櫓も。
復興までにいくらかかるのかという試算では、現時点での算出で600億円程かかるだろうとのこと。城を預かる地域は大変ですなあ。丹波市は明智光秀のおかげで全部焼失して、どこもレプリカを建ててこなかったので余計な心配くらいの話であるが、熊本はそうはいかない。

お土産屋さんが並ぶところで、寄付するところがあり、無事に寄付完了。ミッションコンプリート。

なぜ熊本かといわれると、以前丹波市が豪雨災害に見舞われた際、ボランティアにきてくれてた人がいたから。
それと、寄付してくれた人のうち、最高金額を寄付してくれたのが熊本の人だったから。
なぜ熊本城かといわれると、熊本市の職員さんと事前に相談した結果、やはり熊本城は熊本市民のシンボルであり、希望の光だからだと。巡り巡って、ここへ。ようやく、一旦の精算が完了。肩の荷がおりました。

安堵したところで、熊本城をぐるっと。

崩れ方が激しい。
こういう石垣は、復興って言ってもどうやって復興するんだろうかと思っていたら、崩れた石垣1つ1つに番号が記載されていたのを発見。どうやら完全に組み立てなおす様子。そりゃそうか。元あったのと同じように積み上げないと、形状が合わないから綺麗に積みあがる訳ないもんね。なかなか気が遠くなる作業になりそうな気配。この櫓を見てて、四隅だけは崩れていない。こういう櫓が何か所かある。四隅だけは頑丈に積み上げられているのか、それとも四隅にだけ荷重がかなりかかっているから崩れなかったのか。それにしても中まで全部石じゃないのね。こういうのも、我々一般人には崩れてみないとわからない事実があるなあ。

そういえば途中、モノマネ芸人のコロッケ一同とすれ違った。テレビのロケかな?生コロッケは意外とそこらへんのおっちゃんだった。当たり前の事実。

加藤清正ことせいしょこさんが祀られている清正神社より天守閣を撮影。右の天守閣の方が瓦の損壊が激しい。下の石垣もところどころ崩れている。こういうの、どこから修繕するんやろう?石垣からかな、やっぱ。そうしないと、修理中に崩れたら最悪やしな。

それにしても、熊本城は実に攻めにくそう。攻める、という観点で歩いていたら、天守閣までまあ攻めにくそう。これがマリオやったらぐるっと回らされている間に何回でも死ねそう。そりゃ西郷さんもせいしょこさんに負けたって言うわってくらい、攻めにくい感がある。さすが名城と言われることだけはある。

あんま関係ないけど、なにやら熊本城、復興する際に天守閣にエレベーターつけるって話になってるんだそうな。
元大阪人の俺から言わせると、絶対にやめた方がいいと思うけどなあ。大阪城は城がエレベーターついて歴史的建造物感が台無しになったしまい、ただの城のカタチした博物館に成り下がってしまったことから、大阪城自体を愛してる大阪人はさほど聞いたことがなく、わざわざ登ろうとも思わない。大阪城公園を愛してやまない大阪人は沢山いる。でもそれは、城がああなってしまった為に、登るものではなくなってしまったが為に、やむなく、公園しか愛せなくなった末路のように感じている。

バリアフリー化とか、障害をもってらっしゃる人への配慮とかってのも十分わかる。
ただ、城は元来“攻めにくい”もんである。攻めにくいということは、天守閣まで行きにくいのが当然で当たり前。
富士山にエレベーターつけようとかいう話と同次元。登りにくいことを百も承知で、でも登りたいやつが登る。そういう次元の代物なのだ。なので、エレベーターは反対。
同じ気持ちになれる熊本市民の皆様は、署名集めてでも反対しておいた方がいい。

夜は前夜祭ということで、市役所職員さんたちと上村元三商店さんところで、オイルフォンデュなるものをいただく。めっちゃんこ美味かった!元三さんありがとう!また行くで!